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これからの5年後を見据えた10ギガ化!1,100台同時接続安定化の実現

千葉明徳学園 ICT Education Center CIOの梅澤俊秀先生が話している写真
学校名
学校法人千葉明徳学園 千葉明徳中学校・高等学校
区分
私立・共学
教育区分
中高一貫教育
利用サービス
GIGAスクール対応教育機関専用インターネット回線 GMO光アクセス for Education
サービス導入履歴
2023年9月より

千葉明徳学園中学校・高等学校は、1925年に設立し、2025年に設立100周年を迎える歴史ある私学です。ネパール北西部の山間部に姉妹校を持ち、現地の教育にも大きく貢献してきました。 そのような伝統ある校舎において、GIGAスクール構想に先んじて2015年から、教育におけるICT活用をスタート。そこから8年を経て、次世代のインターネット環境の拡充を目指し、2023年から2ヵ年計画で「GMO光アクセス for Education」へのリプレイスが行われました。同校の見据えるICTによる未来の教育とは、どのようなものなのか。教育ICT化の推進者である千葉明徳学園 ICT Education Center CIOの梅澤俊秀先生に、導入の経緯とこれからの展望を伺いました。

生徒が持つ徳性・可能性を引き出し続けた100年

2025年に設立100周年を迎えられますが、どのような教育方針で取り組んでこられたのでしょうか。

 当校は、校是にある「明明徳」という考え方を大切にしています。これは、人間誰しもが生まれながらにして持っている徳性・可能性を引き出し明らかにすることを意味し、校名の由来ともなっています。これを受けて私たちは、高い知識と見識のもとで独自の判断力や意見を持ち、正しい行動ができる人を「行動する哲人」と名付け、その育成を目指しています。教育方針としては、それをもっとわかりやすい表現に落とし込み、「人間性を引き出し輝かせる」としました。具体的には、コース別のカリキュラムを導入し、生徒一人ひとりの個性と可能性を伸ばす教育に努めています。100周年を迎えるにあたり、近年は著名人を招いての記念講演会も実施。生徒に新たな知見と刺激を得られる機会を提供しています。

2015年から拡充してきたICT環境を次のステージへ ICT化でテキストメイン→画像・動画コンテンツ活用の加速

校内のインターネットを、GMO 光アクセス for Educationへの切り替えに至った経緯を教えてください。

 2010年ごろから、GIGAスクール構想が語られるようになり、教育関連の展示会を通じてこれからの教育にICTの必要性を感じていました。本校が、校内にICT環境を整備し始めたのは2015年。比較的早い段階から着手したほうだと思います。というのも当時、一人1台のデジタル・デバイスを持つ時代が迫っているとはいえ、急には準備できないと考え、少しずつでも環境を整えなくてはならないと考えたからです。具体的には、2015年に、職員室、応接室、会議室のあるフロアにインターネット環境を設置。2016年には、普通教室にネットワークエリアを拡張。そのタイミングで教職員にタブレット端末を支給し、授業でのICT活用を促しました。そして、翌年には特別教室にアクセスポイントを拡充。最終的には2018年に体育館にアクセスポイントを設置して、ほぼ全てのエリアにネットワークの敷設を行いました。体育館へのアクセスポイントの設置によって授業や集会、部活動での活用などが大きく拡大したと考えています。

 ただ、この当時の環境は1ギガの回線でした。授業でICT活用が始まりましたが、授業支援アプリもテキストベースだったので、当時はそれで十分だったのです。しかし、今では、今後の5年間を考えたとき、1ギガの回線を太くしなければ、トラフィックが不足することは目に見えています。たとえば、生徒が提出する課題は、テキストのレポートから、画像や音声、動画といった大容量のデータを扱うようになっています。また、授業でもネット配信動画を使用するようになり、ネットワークへの負荷が年々大きくなっている現状があるからです。そこで、2023年から2ヵ年計画で、すべての回線を10ギガへの切り替えを行いました。その環境を教育機関専用の回線で安定的に提供してくれるのが、GMO 光アクセス for Educationでした。本校の立地は、首都圏から少し離れているのですが、このエリアでこれだけ太い教育機関専用回線を提供してくれるサービスはあまりなく、選択肢は一択という感じでしたね。

梅澤俊秀先生が話している写真

負荷増大で回線10ギガ化へ 現在、約1,100台が同時接続

現在(2024年1月取材時)の、ネット環境や活用状況について教えてください。

 エリアごとに段階的に10ギガ回線に差し替えている最中です。iPadは、全校生徒に一人一台配布しており、総数は1,100台以上になります。回線の接続数のピークは、朝学習の時間です。課題内容は、各学年や教科によって異なるため、必ずしもiPadを使わないケースもありますが、使う場合には、1学年約400名が同時アクセスすることになります。また、当校では「模試の日」を設けています。今後、模試などにおいてもオンライン化が急速に進んでいく事を考えると、マックスで1,100台を超えるアクセス数が見込まれます。オンラインを使った受験対策講座なども益々増えネットワークへの負荷が増大していくことになります。10ギガのネット回線なら、向こう10年はインフラとして耐えられるのではないかと思っています。

 アプリは、以前は教育専用の支援アプリを利用していましたが、コロナ禍にアクセス集中によってサーバーがダウンするということも起こりました。これを機に、より安定性を求めて、民間企業でも使用されているグローバルプラットフォームに移行しました。そちらの提供するClassroomを使った生徒への連絡や、課題の配信・提出を現在は使っています。その一方で、教職員の連絡は、メールによる誤送信を防ぐため、ビジネスチャットツールへ移行。教師と生徒への使い分けによって、情報の機密を守るようにしています。

一般でも使われているプラットフォームだと、生徒に対してアプリのダウンロードや動画視聴の制限などをかけるのが難しいのでは?

 ある程度のフィルターはかけていますが、高校生にはIDも付与し、アプリもほぼ無制限でダウンロードできるようにしています。というのも、今の時代、一般社会ではあらゆる情報にアクセスできます。大切なのは、「できないようにする」のではなく、指導によって「自ら判断し、アクセスしないようになる」ことだと考えています。もちろん、制限をかけないことによる負の部分は100%払拭できません。しかし、自分に合ったデジタルノートアプリを使う、配信動画で自由に学習を深めるといったメリットのほうが大きいですし、それこそが実社会で活かせるスキルになると考えています。

次の100年で、社会との壁を無くし、学校教育の価値を問う

今後、検討されているICTの活用について教えてください。

 設備的なところでは、Wi-Fiのリプレイスに伴って、全教室の黒板を止め、全教室をホワイトボード化しました。プロジェクターもレーザーを光源にする最新のタイプの機種に入れ替えました。また、PC教室は向かい合わせの机の配置を止め、机を自由に移動させ、協働的な学びができる配置に変更しました。今後は図書館を大幅にリニューアルしてラーニングコモンズへの変更を行います。生徒の主体的な学びに大いに貢献すると思います。ソフト面では、保護者の方との連絡方法のDX化が課題です。各家庭と学校をどのようにICTで結びつけ、教員の業務を効率化と、新たな価値を提供できるのか、模索していきます。

 授業でのICTの活用は、いつでもどこでも学びを享受できるという利便性の面から、授業や学習の質が求められる段階に入っていくと思います。たとえば、現在でも対面の授業をテレビ会議システムで録画し、重要な箇所のタイムコードや関連資料のリンクを提供し、復習に役立てている教職員もいます。このような柔軟なICT活用によって、生徒目線で良いと思われる事例を共有するとともに、教職員同士の切磋琢磨で、さらなる活用方法を生み出していければと期待しています。

 一方で、ICTは教育を学校という閉じられた世界から、外での学びとシームレスにつながったと考えられます。生徒の立場から見ると、学習アプリがあり、予備校の配信動画があり、ネットにさまざまな情報があるなか、学校教育も一つの横並びの学習コンテンツと考えられます。今後益々生徒は、自分に合った学び方を自由に選んでいくと考えられます。それは、ICTの恩恵であり、学校ですべての学びを完結する必要はない事と結びつきます。しかし、だからこそ学校における学びとは何かという、本質的な部分も掘り下げていく事が問われています。

 このように、数年前には考えられなかった学校教育が、ICTによって大きく変化しています。生徒たちの学校生活も、たとえば生徒会の立会演説会は動画配信ですし、投票はオンラインのフォームを使うなど、ICTが当たり前のように浸透しています。扱うデータ量はますます増えていくでしょう。強固なインターネットインフラは、今後の教育にとって不可欠だと考えます。それでも、教育現場は一般社会のICT活用から大きく遅れをとっているのが現状です。当校の次の100年は、学校と社会の壁なく、生徒が可能性を広げられる場を構築することが、大きな目標となるでしょう。

梅澤俊秀先生の写真

教育現場の
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ICTは、学校教育という閉じられた世界を、広く社会に開放したと考える千葉明徳学園中学校・高等学校様。同校の学校教育の在り方の追求は、ICTによりさらに進化を遂げようとしています。また、制限なくICTを享受できる環境は、デジタルネイティブな生徒たちの可能性をさらに広げているといっても過言ではないでしょう。 GMOインターネットグループ株式会社は、これからも千葉明徳学園中学校・高等学校様のさまざまな挑戦をICTの面から支援していきます。

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